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第14期エネルギー部会長挨拶

 このたび化学工学会エネルギー部会第14期(2025〜2026年度)部会長を拝命しました、金沢大学の汲田です。化学工学会の中でも歴史と実績を誇る本部会の舵取りを担うことに、身の引き締まる思いです。会員の皆さまのご協力を得ながら、より一層実りある活動を展開してまいりたいと存じます。

  2025年2月に閣議決定された第7次エネルギー基本計画では、2040年度のエネルギー受給見通しとして、再生可能エネルギーの比率を主力電源の4〜5割程度に引き上げ、温室効果ガスの排出量を2013年度比で73%削減するという非常に高い目標が示されました。加えて、経済成長と脱炭素を両立するグリーントランスフォーメーション(GX)の推進を目指した「GX2040ビジョン」も策定され、従来の基本計画でも掲げられた「S+3E(Safety; Energy Security, Economic Efficiency, Environment)」方針の実現を支えるものと位置づけられています。エネルギー問題は多岐にわたり、個別エネルギーシステムにおける要素技術の開発はもとよりシステム全体の最適解を探ることも重要です。エネルギー部会では、エネルギー技術の開発に携わる研究者・技術者の情報交換、意見交換の機会を設けるなど、エネルギー問題の解決に資する活動を展開してまいります。

 エネルギー部会では、熱利用、バイオマス、そしてエネルギー変換デバイス・システムの3つの専門分科会を設置しています。各分科会が扱う領域はエネルギー基本計画の重点分野に関わっており、部会として分科会活動を全面的に支援していきます。また、若手研究者・技術者の育成はイノベーションの創出に不可欠です。若手研究者・技術者の活躍の場の提供や支援体制の充実を図ってまいります。

 エネルギー部会が、学術と産業の架け橋としての役割を果たしていけるように、会員の皆さまとともに力を尽す所存です。今後とも、ご支援、ご協力を賜りますよう心よりお願い申し上げます。


2025年4月
第14期部会長 汲田 幹夫